何故転職をしたのか2

大抵のサラリーマンは転職をしようと

考えていると思う。

 

 

 

最近の求人倍率は非常に高く、未曾有の

売り手市場だから、特に今はチャンスと

考えて転職サイトを開くと人が多いはずだ。

 

 

 

とはいえ日系企業には結構多いかもしれない。

なんだか煮え切らなくて転職サイトに登録する

だけするけど、本腰を入れてはやらない人。

 

 

その中から実際に転職する人となると

非常に少なくなって来るだろう。

 

 

 

予備軍は沢山いても行動するに至らないのは

やっぱり変化することが怖いからだと思う。

僕も予備軍の1人だった。

 

 

 

色んな転職サイトに登録はするものの

いざ求人に応募するとなると何だか

めんどくさくなってきてしまう。

環境を変えるのが怖いのだ。

 

 

 

そんな僕を転職に踏み切らせたのは

上司の言葉だった。

 

 

「あんまり頑張るなよ」

 

 

僕の中で会社への愛着みたいなものが

プツッと切れた瞬間だった。

 

 

 

その時僕はある新しい案件を任されていた。

つまらないルーティン作業の延長ではあるけど

自分なりにベストを尽くそうとして色々と

企画しようとしていた時だった。

 

 

 

その時の上司は結構長い付き合いで

気心がしれているといえばそうだった。

 

 

 

僕の提案は上司の立場からしてみれば

確かに面倒臭かったかもしれない。

 

 

 

黙っていれば毎月決まった売上が出るものの、

お客さんの利益も増やしてあげたかったので

経費を使って広告を打ってあげて、もっと

お客さんの売上を増やすという企画だった。

 

 

 

お客さんの利益も増えれば最終的には

自社の利益も増えるので、特に問題は

無いと思っていた。気心が知れてるから

余計にそう信じていた。

 

 

 

ところが上司は完全に却下。

 

 

理由は社内申請を通すのが面倒臭いから。

 

 

なんだか腹がたつというよりガッカリした。

企画が良くないとか予算がないとか明確な

理由があれば解決するために頑張るけど

社内申請が面倒臭いと言われるとは

思わなかった。

 

 

よくよく同僚や後輩と話すと

殆どの部署で同じような状態だった。

みんなバカバカしくて提案なんてしなくなった。

 

 

上司は毎日飲み歩いていた。

顔つなぎも確かに立派な仕事だと思う。

それは否定しない。

 

 

しかし市場が右肩下がりの中、

お客さんも困っていた。僕も含め若手世代は

それなりに危惧して対策を講じたかったのだ。

酒を飲んで顔つなぎして現状維持だけして

守れるのは上司の世代までだ。

 

 

 

「頑張るなよ」という一言で、

僕は誰のために、なんのために働いているのか

わからなくなってしまった。

 

 

僕の提案が却下されたその日、

48歳の上司は会社の経費で同期会をして

飲みすぎて二日酔いだったそうだ。

 

あーこの会社ダメだな。

100人中100人そう思うんじゃないだろうか。