何故転職をしたのか1

転職をして半年ほど経った。

 

時間が経つと頭も整理されてくるもので

「なんか面白くない」という漠然とした理由も

だいぶ整理されてきたと思う。

 

 

 

転職前の会社は創業30年以上の会社で

比較的安定産業の大手だった。

多分今後も10年は潰れないだろう。

取引先からも大手ということで結構ひいきに

されていたし、待遇も悪くなかった。

 

 

しかし売上はじわじわと下がり続けており

明るい未来があるとはお世辞にも言えない

状況で、暗いムードも漂っていた。

 

 

 

会社の風土は、正に古き良き日本の会社。

先輩後輩、上司部下の関係はきっちりしており

入社学年が1歳しか差がなくても先輩は先輩、後輩は後輩という文化だ。

 

 

中途入社は少なく、新卒からずっといる人達が

全体の99パーセント。社内の人は大抵顔を知っているという関係だった。

 

 

配置替えなどは勿論あるが、何年かすると

また一緒のメンバーがアサインされることも

多々あった。社内ではそうやって人間関係を

作っていくのが良い会社だと本気で思って

いるようだった。

 

 

社内の常識とは裏腹に、僕のつまんない度は

どんどん上がっていった。

 

 

毎日同じ話。(主に上司の愚痴)

人事異動予想。同じ部署の人の噂話。

変わらない内容の仕事話。

 

 

 

 

 

上司はいつも同じ昔話をしていた。

今後の会社の衰退予測などを話すと

明らかに不機嫌になった。

「それを何とかするのが次の世代だろう」

「君たちの世代が声を上げないと会社は変わらないぞ」

 

 

上司は決まってそう言っていた。

『そりゃ分かるけど会社全体の問題でもあるだろ!』

いつも心で叫んで押し殺していた。

最初の内はストレスが溜まっていたが

10年経つうちに慣れてしまっていた。

 

 

まー世の中そんなもんだよね。

 

 

と思いながら、物分かりのいい奴を演じていたのだ。

 

 

今考えると本当にムダな時間だった。

 

 

本当の気持ちを押し殺すのはストレスが溜まる。勿論ある程度の我慢は大人として必要だ。上司の言うことも100%間違っているわけじゃない。

 

 

でも人生は一回きりだ

 

残り定年まで、その時あるかどうか分からない

会社にいるために、自分を押し込め続ける必要があるのか?

 

 

ある時プツッと切れた。

何でもない資料を作成してる時だったと思う。

それは突然訪れるということを僕は身をもって知った。